交通事故で骨折し、7ヶ月間の治療を経て症状固定となった。
痛み等の後遺障害が残ったので、後遺障害申請をし14級9号を獲得。
事故対応にあたっては後遺障害申請から示談まで弁護士を立て、弁護士に対応してもらった。
いろいろと時間がかかったものの、事故発生から1年9ヶ月で示談が成立。
この記事では示談で最終的に私が受けることのできた賠償金額の詳細をまとめていく。
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示談金額の明細

傷害による損害
まずは骨折治療とそれに関する損害賠償の金額。
私の場合、過失割合は4(私):6(相手)ということで、過失相殺では4割減額された。
治療費や休業損害、慰謝料等の賠償額を洗い出し、その過失相殺後の金額が私が受領できる金額だ。
実際に示談で決まった賠償額は以下のとおり。
費目 | 賠償額 | 過失相殺後 |
治療費 | 796,470円 | 477,882円 |
通院交通費 | 124,000円 | 74,400円 |
雑費 | 13,400円 | 8,040円 |
休業損害 | 514,464円 | 308,678円 |
通院慰謝料 | 1,125,599円 | 675,359円 |
合計 | 2,573,933円 | 1,544,360円 |
後遺障害による損害
後遺障害は14級9号が認定されたので、14級相当の慰謝料と逸失利益も発生。
示談結果は以下のとおり。こちらも過失相殺で4割減額される。
費目 | 賠償額 | 過失相殺後 |
慰謝料 | 1,000,000円 | 600,000円 |
逸失利益 | 961,926円 | 577,156円 |
合計 | 1,961,926円 | 1,177,156円 |
実際に受け取った金額
傷害と後遺障害の損害賠償合計額は4,535,859円、過失相殺すると2,721,516円。
ということで、私が保険会社に賠償してもらえる金額は2,721,516円ということになる。
ただし、まるまる272万円が現金でもらえるわけではなく、すでに保険会社が病院に支払った治療費の実費は差し引かれる。
また、通院で使ったタクシー代なども私が立て替えで支払っていただけなので、立て替え払いが返ってきただけ。
ということで、過失相殺後の賠償額から実費分を差し引くと以下のようになる。
賠償額(過失相殺後) | 2,721,516円 |
既払い額(治療費) | ▲796,470円 |
立て替え額(通院交通費) | ▲124,000円 |
立て替え額(雑費) | ▲13,400円 |
合計 | 1,787,646円 |
私が今回の示談で受け取ることができたのは1,787,646円だった。
これは通院慰謝料、休業損害、後遺障害慰謝料、逸失利益が含まれている。
治療費
保険会社から直接病院に支払われていた。
交通事故の場合、治療費は自由診療になるのでクリニックによって金額が異なるらしい。
私は7ヶ月間(合計85回)の通院で796,470円だった。
通院交通費・雑費
治療にあたって必要だった経費。
以下のような費用は実費を私が支払って立て替えていた。
- 通院時の往復タクシー代
- 通勤時のタクシー代
- 通院時の保育料(ファミサポ)
- 診断書作成費用
など・・・
足の骨折だったので、歩けない期間の移動にかかった交通費は「通院交通費」として賠償してもらうことができた。
合計12万円以上の金額を立て替えて私が払っていた。
事故から示談まで1年9ヶ月もかかってるから、その間立て替えっぱなしだったよ
休業損害
一般的に、会社員の場合は休業損害は、事故による怪我で仕事を休んだ日のお給料を補償してもらうもの。
欠勤の場合は日給が補償対象になるし、有給休暇を使った場合も有休を買い取るような計算で補償してもらう。
私も会社員なので、通院のために休んだ日数分のお給料を請求する。
通院のために会社を休んだ日数は半休の積み上げで10日間程度、日給1万円くらいとして10万円くらいの請求だと考えていた。
しかし!!弁護士はちがっていた。
私のケースで主婦として休業損害を計算すると、
弁護士の計算方法(主婦のケース)
休業損害
= 賃金センサス* ÷ 365日 × 通院日数
= 3,826,300円 ÷ 365日 × 85日
= 891,056円
*専業主婦の賃金センサスは全女性・前年齢・全学歴の値を使用
旦那様はami様よりも収入が高く、多忙で帰宅が遅いと伺いました。つまり、ご家庭内では旦那様が主たる生計者、ami様が主婦という位置付けで説明ができます。
これを理由に、通院した日は家事ができなかったとして主婦の休業損害を請求します。
そんな計算方法があるなんて想像もしなかったから、やっぱり弁護士のすごさを感じた。
そして、普段家事を全くしない夫に対してイライラすることが多いけど、この時だけは何もしない夫に感謝(笑)
ただ、90万円近い請求額をまるまる保険会社が認めてくれるわけがなく、弁護士との話し合いで514,464円に決着したとのこと。
弁護士、さすがです・・・
通院慰謝料
通院期間7ヶ月。入院なし。通院85日。
弁護士基準の通院慰謝料は124万円にあたるんだけど、弁護士と保険会社のやりとりで1,125,599円に落ち着いたとのこと。
後遺障害慰謝料
後遺障害14級認定の弁護士基準の慰謝料は110万円。
これは話し合いで100万円ちょうどに決着。
裁判なく示談する場合は8~9割での合意が相場です。
逸失利益
一般的に逸失利益は以下の計算式で計算される。
逸失利益
= 前年の年収 × 労働能力喪失率 × 労働能力喪失期間
後遺障害等級は14級9号の場合、労働能力喪失率は5%、喪失期間は3~5年となることが多い。
前年の年収は源泉徴収票などで証明できる金額を使うことが多いんだけど、私の場合事故の前年はまさかの育休期間。

2019年の事故なのに直近でまるまる1年働いた年収が証明できるのは2015年。
・・・古すぎる!!
この間昇給だってしてるのに。
事故前の年収ではなくなりますが、2019年の年収をもって直近の労働対価を示すのが最も妥当だと言えます。
交通事故が2019年1月に起こったのに、2019年1~12月の年収をもって逸失利益を計算してもらことができた。
そこで労働能力喪失年数を5年ではなく4年として請求します。
弁護士の計算方法
逸失利益
= 年収 × 労働能力喪失率 × 労働能力喪失期間
= 5,525,417円 × 5% × 4年
= 961,926円
弁護士、さすが・・・!!
支払いのタイミング

約178万円の支払いは2回に分けて振り込まれた。
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1回目自賠責:後遺障害認定時
2020年8月3日、自賠責の審査で後遺障害14級9号が認定されると、数日後に自賠責基準の保険金額75万円が振り込まれた。
(正確には弁護士経由で振り込まれた)後遺障害が認定されるとその時点で、認定された等級に応じた自賠責基準の保険金額が振り込まれるらしい。
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2回目示談成立時
後遺障害認定後、約2ヶ月ちょっとかかって示談が成立した。
示談交渉は弁護士にお任せだったが、弁護士から「示談内容がまとまった」と連絡をもらい内容に了承すると、それから1週間ほどで約103万円が振り込まれた。
賠償額は約178万円だったが、75万円は自賠責からすでに受け取り済みだったので、その差額として約103万円。
示談内容が決まるとそこから振込までは早かった。
交通事故で骨折し、治療中も不安でいっぱい。
症状固定後も痛みが残り、また不安でいっぱい。
後遺障害は初回の申請では非該当で、異議申立てをしてやっと14級9号が認定された。
審査を待つ時間も長く、かなり精神的に苦労を感じる期間が続いた。
でも、272万円もの賠償額を認めてもらい、手元にもらえる現金としても178万円もの大金を賠償してもらうことができた。
弁護士や通院先の医師には本当にお世話になった。
骨折後の痛みは3年経った今もまだ感じるけど、しっかりと賠償を受けることができて納得感は得られているし、幸いにして後遺症も軽く日常生活には支障がないほどまで回復できた。
いろいろと経験できたのかなと思っている。
でも、もう二度と交通事故には逢いたくない!
今回の事故は私の過失がかなり大きい。
残りの人生、この事故を猛省して、気をつけて生きていきたい。
